SQLer 生島勘富 のブログ

RDB・SQLの話題を中心に情報発信をしています。

原発についての雑感4 − 何でも疑う

 ややこしいので放射線放射性物質の区別をせず放射能とします。

政府の言うことは信じられない

 まあ、信じられないですね。

 だからどうしたというのか?「政府の言うことは信じられない」ということは、今に始まったことではないし、じゃあ、何だったら信じられるのか?

 朝日新聞だったら信じられるのか?
 東スポだったら信じられるのか?
 近所で聞いた話なら信じられるのか?
 ツイッターだったら信じられるのか?

 情報には、虚報も、捏造も、隠蔽もあるのです。それを踏まえた上で、どこまでを信じ、どこまでを嘘と判断し、真実はどこにあるか判断する必要があるでしょう。

賛否両論と長期的な害

 私は「放射能は少々は問題ない」と考えていますが、そんなことを言うととんでもなく批判されます。つまり、批判している人たちは「放射能はわずかでも危ない」と考えているのでしょうが、何を根拠にそう考えているのでしょう。

 身近な例では、祖父母、両親の6名中、3名が肺癌で、1名が大腸癌で亡くなった。癌で亡くなった4名ともヘビースモーカーで存命の2名はタバコを吸わない。6分の4では統計学的には偶然と言えるレベルだけれど、タバコを吸うという条件で考えると4分の4、タバコを吸えば100%癌になることになる。こんなものは統計学的には意味のない数字です。

 しかし、他のタバコを吸う人で癌になった統計データを見ると、タバコを吸えば高い確率で癌になるといえるだろう。

 ところが、相当な臨床データがあるタバコの害すら否定する人もいる

 何十年とタバコを吸ってきても平気な人たちもいるんだから、平気な人にフォーカスすればタバコは害がないといえるということだが、個人的な感覚はものすごくサンプル数が少ないのでまったく当てにならない。それでも個人的な感覚を優先する人もいるわけです。

 どんなことにも賛否両論があり、どちらを信じるか、どちらを信じてもかまわないけれど、私は信じた根拠こそ、その人の「人となり」だと考えている。

 私は自分の肉親のことを考えればタバコを吸えば100%癌になるのだが、4件のデータでは偶然が入り得るデータでしかないから、タバコを吸っても統計的には100%癌になるわけではないと理解している。副流煙も毎日曝されているわけでなければ問題ないと考えている。肺癌になって亡くなるのは本当に苦しく、肉親であれば見るに耐えない状況になるが、だからといって禁煙ファシストになるようなことは、統計的に馬鹿げていると理性から考えられる。
 中小企業なので未だに禁煙じゃない会議も存在しますよ。そりゃ、雀荘と同じぐらいものすごい煙です。

 放射能で障害を持って生まれた子供や動物の映像を見たり、病気の方の映像を見ると、単純に『怖い』という感情がわき起こるが、放射能は関係なくある確立で障害を持って生まれることはあるし、病気にもなる。タバコと同じく病気になってない人も大勢いるのですから、そちらにフォーカスすれば放射能は安全となってしまう。

 結局は、統計的に確率を出すしかない。

 はっきりと分かっていることは、放射性ヨウ素甲状腺に溜まることによる障害以外は統計的に問題がない。チェルノブイリ周辺で暮らしている人には、放射性セシウムを特に溜めやすいキノコを食べ続けている人もいる。「誰も食べないから取り放題だ」って喜んでいるそうだ。日本人なら一口でも食べたら死んでしまうぐらいのイメージだが、25年経っても放射性セシウムによる害というのは報告されていない。

放射能はわずかでも危ない!?

 小学生からご老人まで「放射能はわずかでも危ない!」と浸透しているけれど、なぜ、「わずかでも危ないのか」納得する理由はどこにもない。いったい何を根拠に「放射能はわずか でも危ない!」という原則を振りかざしているのだろうか?

 政府は信じられない。東電は信じられない。

 そりゃ、私も信じてないし信じないのは結構なんだけれど、じゃあ、「放射能はわずかでも危ない!」と信じている根拠は何なんだろうと思う。

 ゴジラの影響か?ウルトラマンの影響か?宇宙戦艦ヤマトの影響か?北斗の拳の影響か?……。

分かったこと

 原発や震災のことは人の行動原理がもろに出て面白いと思って考え続けている。おかげで自分が今まで考えてきたことが如何に間違っていたか分かった。

 日本で狂牛病の牛が出たとき、みんな牛肉を避け焼き肉屋さんがつぶれる騒ぎになった。一方で、アメリカで狂牛病の牛がでて牛肉の輸入禁止措置を取ったとき、そのアメリカの牛肉を使っている吉野家に行列ができ、涙を流して食べている馬鹿がいた。
 もう、牛肉は食べないと騒いだ層と、吉野家に並んだ層は恐らく同じだと思っている。もちろん、今回、水を買い占めた層も同じだろう。

 そういう人は理性より感情が勝っているんだなと思う。

 私は理屈で考えたら分かることは話せば伝わると考えてきた。伝わらないことに感情的にイライラしていたのだが、理性より感情が勝ってしまう人の方が遥かに多く、その人たちは『絶対』に説得できないということが分かった。

 私は、技術者に「理性より感情が勝つ」なんて馬鹿げた人間はいない。と思ってきたけれど、割合は技術者も他の人も変わらない。ということも分かった。

 理性で考えない人たちがいることを理解して、それを巧く利用するのがマーケティングで、悪く利用するのが、新興宗教であり、マルチ商法であり、健康食品であり……。

 とにかくガチンコで説得しようとする私の馬鹿さがよく理解できた。


 今頃気づいて、どうやって直せばいいんだろうと悩んでいるんだけれど……。